【おすわり・まて・ふせ】コマンドトレーニングを徹底解説!
目次

元々集団で暮らしていた犬は、リーダーに従うという習性があります。
ペットとして一緒に暮らす愛犬のリーダーは飼い主さんでなければいけません。
愛犬が安心して穏やかに暮らせるように、飼い主さんがリーダーである必要があり、そのためにはしっかりとしたしつけが必要なのです。
今回は、しつけの基礎、『コマンドトレーニング』について解説します。
コマンドとは?
コマンドとは英語で命令という意味の言葉です。
飼い主さんが愛犬に対して指示をするという意味です。
犬のしつけの中でもお馴染みの『おすわり』『まて』というのもコマンドです。
愛犬と飼い主さんの間にルールを決め、上下関係をはっきりさせるために使うのが『コマンド』なのです。
コマンドを教える意味
『おすわり』『まて』というと、芸をさせるというようなイメージがあるかもしれませんが、実はコマンドは犬にとって大切な意味があります。
愛犬にコマンドを覚えさせるもっとも大切な意味は『愛犬を危険から守る』というものです。
例えば、外で愛犬の散歩をしている時、犬が急に飛び出したりしたら車に惹かれてしまうかもしれません。
また、誰の命令も聞けない状態で、ドッグランなどに行くと、そこで他の犬や人とトラブルになる可能性もあります。
つまり、コマンドを教えることによって不慮の事故を防いだり、他の犬や人に迷惑をかけないようにすることができるのです。
コマンドトレーニングの基本

使うコマンドは統一する
コマンドを教える上で大切なのは、飼い主さんや家族を含めて、『コマンドを使う人が使うコマンドを統一する』ということです。
犬は音で記憶するので、『おすわり』と『シット』など、使う言語は日本語や英語、どちらでも構いませんが、使うコマンド自体が違うと愛犬が混乱して指示を覚えてくれません。
教える順番を考えて徐々に教える
コマンドを教える時は、順番をつけましょう。
『ふせ』を教える時に『おすわり』ができていないとやりにくいですよね。
このように、教えるコマンドに順番を付けて、愛犬が混乱しないように徐々に教えていきましょう。
犬の集中力は10分〜15分といわれており、あまり長時間のトレーニングはストレスの原因になりますので注意してあげてください。
指示が聞けたら思い切り褒める
コマンドで出した指示が聞けたら、すぐに愛犬を褒めてあげ、おやつなどのご褒美をあげてください。
この時、オーバーなくらいわかりやすく褒めてあげましょう。
時間が空くと、犬はなにを褒められたかわかりません。
基本的なコマンド

アイコンタクト
アイコンタクトは、愛犬の名前を呼んで、飼い主さんの目を見ることです。
アイコンタクトを教える時は、まず愛犬に自分の名前を覚えさせる必要があります。
名前を呼んで、おやつで視線が合うように誘導しましょう。
おすわり
おすわりは基礎的ですが非常に大切なコマンドです。
最初は愛犬のお尻を押して座らせ、できたら褒めて、おやつなどのご褒美をあげましょう。
また、おやつなどで視線を愛犬の後ろに誘導すると、自然にお尻をついておすわりの体制になります。
そのタイミングでしっかり褒めてあげるのも有効です。
まて
『まて』も散歩の際などで重要になるコマンドです。
おすわりの体制で、おやつやご飯を前に置いて、『まて』と声を掛け、飼い主さんのOKが出るまで食べさせないようにすると、自然と覚えさせることができます。
最初は短時間でも、何度も繰り返しているうちに少しづつ時間を延ばしていくことができます。
ふせ
ふせもおすわりの体制が基本になります。
おすわりの姿勢から、おやつで床に視線を誘導したり、後ろから前足を取ってふせの姿勢にしてあげ、できたら褒めながらご褒美をあげましょう。
よし
『おすわり』『ふせ』『まて』とセットで使うことの多い『よし』というコマンド。
例えば、ご飯をあげるときに、まてのコマンドを使って、待たせておいて、『よし』と声をかけてご飯を食べさせる。
これを繰り返し行うと、愛犬は『よし』のコマンドが出るまで指示を待つようになります。
おて、おかわり
『おて』はこれまでのコマンドに比べて少し芸に近いコマンドです。
飼い主さんが手を出すと、愛犬が自分の手を乗せるというコマンドですね。
おすわりのポーズで愛犬の手を取って『おて』と声をかけ、おやつをあげましょう。
それを繰り返すうちに『ここに手を置いたらイイコトがある』と学習してくれるようになります。
おてで覚えた手と反対の手でおかわりを覚えさせましょう。
おいで
飼い主さんと離れた距離にいる愛犬を呼び戻すのに『おいで』を使います。
ドッグランや公園などで、リードを外す場合は、必須のコマンドです。
手を広げたり、『おいで』と声を掛けて、愛犬が近寄ってきたら、褒めながらおやつをあげましょう。
少しづつ距離を取って、何度も繰り返し行うことで、実際に外に出た時に役立ちます。
とってこい
愛犬とおもちゃを使って遊んだり、スリッパや小物などの噛んではいけないものを渡させるために有効な『とってこい』も教えておきましょう。
愛犬にリードを繋ぎ、おもちゃなどを投げて、犬がおもちゃを掴んだら、リードを使って引き戻しましょう。
そして、おもちゃを離したらおやつなどをあげて褒めましょう。
この時に無理におもちゃを取りあげようとするとヒートアップする恐れがあるので注意してください。
失敗しても怒らない
もし、コマンドで出した指示を愛犬が失敗しても、必要以上に厳しく怒ってはいけません。
最初からコマンドを覚える犬なんてどこにもいません。
根気強く繰り返し覚えさせましょう。
コマンドトレーニングを始める時期
コマンドトレーニングもトイレトレーニングなどと同じくなるべく早めに始めるほうが良いです。
繰り返し練習する必要があるので、子犬の頃から徐々にトレーニングできるのが理想です。
まとめ
コマンドトレーニングには、スキンシップという側面もあり、楽しみながらトレーニングができるのが理想です。
コマンドを教える時に1番大切なことは、飼い主さんと愛犬の信頼関係です。
まずは、普段から愛犬とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築けるようにしましょう。